日本の食卓でもお馴染みの料理「シチュー」。
ホワイトシチュー、ビーフシチューは定番ですが、魚介系なども含めて煮込み料理全般の事を指します。
国や地域はもちろん、家庭ごとにその数だけ色々なバリエーションがあると言っても過言ではありません。
今回そんなシチューがメイン料理の米軍MRE、2017年製メニューNo.9「Beef Stew」を食べてみたのでレビューさせていただきます!
MREのシチューはどんな形に仕上がってるのでしょうか?
目次
これまでにレビューをしたメニューNo.9「Beef Stew」
MREが開発された1981年からメニューに存在し続けている「Beef Stew」。
これまでに2015年製のものをレビューさせていただきましたが、日本の食卓に出てくるビーフシチューとは少し違うものでしたが、2年後の2017年製の同メニューは何か変わっているのでしょうか?
メインのビーフシチュー以外のおやつやデザートにも注目です。
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外装と内容物
今回いただくのはSOPAKCO社製、2017年6月26日に梱包されたMREです。
通常の食品であれば賞味期限が記載されますが、MREの場合は保存環境によって賞味期限が変わってくるので記載されていません。
代わりに、製造日を示すデートコートというもので管理されています。
MREの製造会社やデートコードの読み方、詳しい賞味期限等、MRE全般の事については下記「MREとは?」の記事で解説してるので、詳しく知りたい方はぜひご覧ください。
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内容物
外袋を開けると中は透明な袋で二重パッキングされています。
SOPAKCO社製のMREと触れましたが、実はこのように二重パッキングが施されているのは3社あるMRE梱包会社のうち「アメリカル社」の特徴。
もちろんSOPAKCO社もMREの製造を行っているものの、何らかの事情で自社製造の中身で間に合わなかった分をアメリカル社から取り寄せ、最終梱包と納入を行っているのが今回のタイプです。
中身は以下ランクアップとなっていました。
内容物
ビーフシチュー、雑穀パン、ストロベリージャム、ピーナッツバター、プレッツェル、バニラパウンドケーキ、ホットソース、グレープジュース、アクセサリーパケット、FRH、ベバレッジバッグ、スプーン
1つずつ紹介していきます。
ビーフシチュー
メインのビーフシチューは227g入りで240kcal。
温める際に使うスリーブの裏面には今まで見た事ない内容が印字されていました。
MRE一食でどれくらいのカロリーと、何でどれくらいの栄養素が摂取出来るかの説明でした。
雑穀パン
主食は雑穀入りのパン。
57gで190kcal。
ストロベリージャム
パン用のスプレッドのストロベリージャム。
28g入りで70kcal。
ピーナッツバター
2つめのスプレッドはピーナッツバターです。
こちらも容量は同じ28gでカロリーは160kcal。
プレッツェル
今回のおやつのプレッツェル。
28g入りで110kcal。
バニラパウンドケーキ
今回のデザートです。
今まで何種類かのパウンドケーキは食べてきましたが、バニラは初めて見かけました。
71gで270kcal。
ホットソース
こちらはメインのビーフシチュー用のホットソースです。
カロリーはゼロ。
グレープジュース
今回の飲み物はグレープジュース。
12oz(約340ml)分でカロリーは90kcal。
その他MRE共通で入ってるもの
アクセサリーパケットの中身
左半分コーヒー、コーヒークリーム、砂糖、ウェットティッシュ、ティッシュ、塩、マッチ、シナモンガム。
以上が今回の中身、総カロリーはコーヒーを除くと1,130kcalでした。
それでは実食に移りたいと思います!
2017年製メニューNo.9の実食レビュー
MREの食べ方はまずはメインを温めるところから。
ただ、ここ直近レビューしてるMREは全てFRHが発熱不良で機能せず、、仕方なくコーヒーを淹れる用に沸かしたお湯を使って温めています。
恐らく今回も同じ結果になりそうですが、念のためFRHも試してみます。
FRHでメインを温める
FRHの使い方は簡単で、袋の下部に書かれている黒い二重線の間まで水を入れて発熱材を良く濡らすだけ。
早ければ1分もしないうちに温まって湯気が立ち昇り始めますが、今回はどうでしょうか?
袋に水とレトルトパウチを入れて斜めに立てかけて待ってみるとします。
FRHの発熱を待つ間にコーヒー
FRHがちゃんと機能する場合はベバレッジバッグにコーヒーの粉と水を入れて一緒に温める事で温かいコーヒーが飲めますが、普段飲むインスタントと同様にお湯を沸かして淹れます。
味はごく普通のインスタントコーヒーですが、安定した味で美味しいですね。
グレープジュースも作っておきます
今のうちにジュースも作っておきます。
ベバレッジバッグは上部のジップを閉めておけば簡単には漏れたりしないので、そのまま冷蔵庫に入れておけるのが便利です。
人工感満載な青色をしたジュースの出来上がりです。
FRHは機能しなかったのでお湯で温めます
FRHは結果として申し訳ない程度に温まっているものの、メインを温まるには程遠い熱量しか発していませんでした。
案の定ではあるので、沸かしたお湯を使って温めたいと思います!
発熱材だけ取り出して、袋に直接お湯を注ぐだけでOK。
袋は頑丈なので熱湯でも溶けるような心配はいりません。
スリーブに収めてあげればこのように立てて置けるので、お湯がこぼれる心配も不要。
あとは5~10分ほど待てば熱々のビーフシチューになってくれるはずです。
ビーフシチューの温め完了。いただきます!
10分ほど経って熱々になってくれました。
MREは常温でも問題無く食べられますが、やっぱり食事は温かい方が良いですね。
以前レビューをした2015年のビーフシチューはもっと水分量が少なくてキーマカレーのような見た目でしたが、2017年はもっと馴染みのある感じになってますね!
牛肉と野菜の旨味が全体に溶けだしている、とても食べやすいシチューです。
寒冷地用レーションMCWのビーフシチューはかなりクオリティの高いものでしたが、それと比べると味はフラットで素朴な味わいです。
ちょっとパンチを与えるためにホットソースを使いたいと思います。
良い具合に辛味と酸味が加わって味の幅が広がりました!
雑穀パンでPB&J
続いてはピーナッツバターとジャムで雑穀パンをいただきます。
MREのジャムは水っぽくなってしまってる事が多く、パンに塗って食べてるとポタポタこぼれてしまいますが、今回のジャムはちゃんと粘度があってちゃんとジャムっぽさを保っててくれてました。
若干ストロベリー感の薄い印象でしたが、懐かしさを感じる美味しいPB&Jでした。
おやつのプレッツェル
プレッツェルといえば特徴のあるあの丸い形を思い浮かべますが、今回はスティックタイプです。
独特の香ばしさと塩味が効いていてビールにとても合います。
2015年製のものと比べると、細長くなっていますね。
デザートのバニラパウンドケーキ
最後はデザートのパウンドケーキです!
製造から4年超経っているものの、程よいしっとりさと、ほのかに香るバニラがとても上品な味に仕上げてました。
まとめ
以上、今回は2017年製の米軍MREメニューNo.9「Beef Stew」の実食レビューでした!
2015年と比較するとメインの他におやつなども微妙な違いがあり、同じメニューでもこのようなちょっとした違いを楽しめるのもMREの面白いところです。
製造から5年以上経っても食べられますし、常温でも問題ないので非常時の備蓄としてもオススメです。
まだMREを試した事の無い方、ヤフオクや楽天市場、Amazonでも購入は可能なうえ、意外と安いので是非一度試してみてはいかがでしょうか?