お肉や野菜などをソースなどで煮込んだ料理である「シチュー」。
世界中でさまざまなタイプのシチューが存在し、当サイトだと米軍MREをはじめ、いくつかレビューをしており、それぞれ全く味が異なります。
日本のシチューはカレーと同じように独自の進化を遂げたものが食卓に並んでいますが、今回はそんなお馴染みの「ビーフシチュー」の戦闘糧食を食べてみたのでレビューをお届けしたいと思います!
目次
自衛隊戦闘糧食Ⅱ型「ビーフシチュー」について
戦闘糧食Ⅱ型のビーフシチューは株式会社武蔵富装が納入。
武蔵富装は戦闘糧食の開発の他、衣料用繊維製品の販売なども行っている会社で、防衛相を始めとした各省庁などを主要の取引先としています。
自衛隊用の戦闘糧食以外にも、一般向けの戦闘糧食と同等品の販売も行ってますよ。
今回いただくのは2020年11月に納入されたもの。
外袋に記載の賞味期限は2021年11月となっていますが、中身毎に別の賞味期限が設定されてますので、詳細はこの後のレビューでまた触れさせていただきます。
なお、武蔵富装以外の納入会社など、戦闘糧食全般に関する事は下記「戦闘糧食について」の記事で解説していますので詳しく知りたい方はぜひご覧ください。
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内容物
内容物は白飯2個、メインのビーフシチュー、海苔、スプーンの計5点です。
カレーのように白飯にビーフシチューをかけて食べる形はすぐ想像できますが、海苔はそれに合うのでしょうか?
これもこの後のレビューで確かめたいと思います。
戦闘糧食Ⅱ型「ビーフシチュー」の準備&中身の確認
加熱方法は外袋のまま湯煎、約25分ほど加熱する形になりますが、これまでの経験上、家庭用の小さい鍋だと十分に温まりきらないので、40分程度加熱したいと思います。
また、これまでのレビューでは20分程度経ったタイミングで熱が行き渡るように一度裏返していましたが、外から触った感触だと2つ重ねられているご飯パックの片側にレトルトパウチが配置されていて必要なさそうなので、そのままの状態で40分加熱していきます。
湯煎
水が沸騰してきたのでフタを閉め、そのまま待ちます。
内容物の再確認
外袋は半透明のものではなく、アルミ層が使われていてより頑丈なタイプですね。
OD色のご飯パックと、銀色のレトルトパウチに入ったビーフシチュー、海苔という中身になっていました。
1つずつ詳しく見ていきましょう!
白飯
白飯はホリカフーズ株式会社製造のものでした。
200g入り296kcalのものが二つなので、合計で592kcalとなります。
そして賞味期限は2022年1月15日、外袋の期限より2ヶ月ほど長くなっています。
ビーフシチュー
ビーフシチューは誠晃産業株式会社が製造、株式会社武蔵富装が販売のものです。
誠晃産業株式会社は今まで見聞きしたことがありませんでしたが、調べてみると色々なレトルト食品やカロリーコントロール食、備蓄用食品などを製造している会社のようです。
一般的なレトルトのカレーやシチューは180~200gで1人前ですが、こちらは240gあるので大盛の部類に入り、カロリーは311kcal。
賞味期限は2022年10月なので、まだまだ期限内のものでした。
海苔
最後の海苔は有限会社住吉海苔本舗が製造、株式会社井上海苔店が販売のもの。
4枚入りでカロリーは100gあたりのものが記載されてますが、「さんまピリカラ煮」に入っていた海苔とほぼ一緒と思われますので、大体12kcal程度と思われます。
海苔だけが外袋に記載の賞味期限と同じ、2021年11月となっていました。
とはいえ、水分が無くて劣化しづらいので、もう1~2年は余裕で持つと思われます。
以上が今回の中身の詳細、総カロリーは915kcal。
それでは実食に移らせていただきます!
戦闘糧食Ⅱ型「ビーフシチュー」の実食レビュー
若干、片方のご飯が固めだったのでもう少し長めに加熱しても良かったのかもしれません。
ビーフシチューは大盛で240gあったのでご飯2つに対してちょうど良い量ですね。
大きめにカットされた具材がゴロゴロ入ってて美味しそうです!
ビーフシチューの味は?
戦闘糧食のおかずは味が濃いめという印象のものが多いですが、こちらのビーフシチューはかなり味が薄めのものになっています。
カロリーコントロールや健康志向の人向けの食品を製造している誠晃産業株式会社製造のものだからでしょうか?
日本で馴染みのあるビーフシチューの味がベースにはなってますが、塩気は少なく、甘さもそれほどありません。
どちらかというと素材の味が楽しめる上品な仕上がりです。
お肉と野菜の具材が大きいので食べ応えはかなりあります。
海苔が味付なので、一緒に食べる事でちょうど良い味加減になりそうです。
海苔の味は?
味付タイプなので塩の結晶が見えますね。
さんまピリカラ煮に入っていた海苔は主に塩味ものでしたが、今回のはもっと甘さの目立つ味となっています。
そして思ったとおり、味の薄めなビーフシチューと一緒に食べる事で塩味と甘さが加わり、程よい味加減になりました。
欲を言えば海苔は4枚だけじゃなく、あと2枚くらいは入ってても良いのになと思います。
他国レーションのビーフシチュー
世界各国でも食べられているビーフシチューですが、当サイトでは米軍MREの2015年、2017年製のもの、寒冷地用のMCWやロシア軍レーションのものを食べてレビューしています。
それぞれ日本のビーフシチューと比べてどう異なるのか?気になる方は以下にリンクを貼っておきますので是非ご覧ください!
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まとめ
以上、今回は戦闘糧食Ⅱ型「ビーフシチュー」の実食レビューでした!
最近は海外レーションのビーフシチューを食べる事の方が多かったので、久々に馴染みのある日本のものを食べる事ができました。
味は少し薄めだったものの具材は多くて満足感があり、美味しいビーフシチューです。
実際に自衛隊に納入された戦闘糧食は入手がしづらいですが、一般向けに販売されてる戦闘糧食の同等品であればAmazonや楽天市場などでも購入可能です。
温めるための専用ヒーターも付属していて、今回のように湯煎の必要もないので非常時の備蓄などにもオススメですよ。
気になる方はぜひ一度試してみてください!