美食の国フランス。
高級なレストランから大衆食堂であるビストロまで、さまざまな料理が存在しますね。
日本人の1日に食事にかける時間が1時間半程度に対し、フランスでは2時間強かける事などから、食事を大切にする文化があります。
今回はそんなフランスの軍隊がレーションとして採用してる「RCIR」についての解説と、実際にメニューNo.5を食べてみたので、中身の紹介から味の感想までレビューをお届けしたいと思います!
各国の軍隊のレーションの中でもトップレベルの美味しさとも言われてるRCIR、どんな内容になってるのでしょうか?
目次
フランス軍「RCIR」はどんなレーション?
RCIRはフランス軍が採用している軍用レーション。
「Ration de Combat Individuelle Rechauffable」の頭文字をとっており、英語だと「Combat Ration Individual Reheatable」、直訳すると「再加熱可能な個人用戦闘糧食」となります。
特徴としては1箱で約3,600kcal、24時間分の食料と飲み物がなどが含まれています。
「再加熱可能」とありますが、米軍MREのFRHように水を使って加熱をするヒートパックではなく、ロシア軍のレーションのように簡易ストーブと着火剤が含まれており、火を使って直接メイン料理の加熱をします。
フランス軍「RCIR」のメニュー
フランス軍のRCIRは全部で14のメニューで構成。
朝食用のミューズリー(この後レビュー)と昼食、夕食用のメイン料理2つ、デザートや主食のビスケット、エナジーバーや飲み物に加え、前述した簡易ストーブなど、さまざまなものが含まれています。
軍用のレーションは各国を代表する食品メーカーなどが製造しており、民間用とは異なった質素なパッケージになっている事が多く、中身は同じでもそのパッケージがマニアの心をくすぐるものでもありますが、RCIRの場合は民間で販売されているものをそのまま使っている事も特徴の一つです。
また、No.1~7が豚肉を含まないもの、No.8~14が豚肉を含む2つのタイプに分かれており、パッケージにもその旨が記載されています。
フランス自体は豚肉を食べる習慣が普通にありますが、近年の戦争・紛争地帯であるイスラム圏の兵士や民間人などにレーションを配る可能性なども考慮したものになっているのでしょうか。
箱に印字されているメニューや注意書きはフランス語だけでなく、英語でも書かれている事を踏まえると、さまざまな国の人が食べる可能性を考慮してそうですね。
RCIRの賞味期限は?
RCIRの賞味期限は製造から約4年程度で設定されています。
ただし、中身のメイン料理などは缶詰のものが多いので、実際はもっと長い間持つと思われます。
フランス軍RCIRメニューNo.5のレビュー!
ここからは実際のRCIR、今回はメニューNo.5で中身や実際の紹介や、味のレビューをお届けしたいと思います!
No.5のメインは「ビーフトルテリーニ」。
そのほかにもサーモンパテやスープなど、色々入ってるのが分かりますね。
早速開封して見ていきたいと思います!
まずは開封
箱の両端から写真のように開けられるようになっています。
最後は真ん中のタブを剥がして開けます。
そしてこちらが箱を開けた時の中身です。
ギッシリ中身が詰まってますね。一度取り出したら元には戻せなそうです。
全て取り出して広げてみます!
ご覧のように、いかにもレーションというパッケージではなく、フランスのスーパーに行ったら普通に売ってそうなものが入っています。
24時間分あるので長くなりますが、お付き合いください!
ビーフトルテリーニ
一つ目はメイン料理の一つのビーフトルテリーニです!
米軍MREにはチーズトルテリーニのメニューがありますが、どんな違いがあるのか気になるところですね。
1缶で300g、100gあたり125kcalなので375kcalとなっています。
製造日は2020年7月、賞味期限は4年後の2024年7月なので、当レビュー時点ではちょうど折り返しのタイミングのまだ新鮮なレーションです。
レーションは期限切れのものが出回る事が多いですが、期限内のものはレアです。
オリエンタルサラダ
2つ目のメイン料理のオリエンタルサラダです!
サラダという名前がついてますが、パッケージを見る限りだとお肉に豆類と野菜を煮込んだもの見たいですね。
レーションの箱のメニュー一覧に「TO EAT COLD」と書かれており、こちらは加熱をせずそのまま食べるものとなっています。
ビーフトルテリーニ同様に1缶で300g、カロリーは441kcalです。
ビスケット
続いては主食のビスケットです!
こちらも普通に一般のお店で買えそうなパッケージですが、「アーミービスケット」という名前なのでレーション専用なのでしょうか?
塩味、シリアル味、チョコレート味の3種類、2枚入りが8つ、計16枚入っていて重量は200g。
1箱で合計1,317kcalとなっています。
そして、16枚の内訳はチョコレート味×3パック、塩味×3パック、シリアル味×2パックとなっていました。
チョコレートミューズリー
欧米だと朝食の定番として良く食べられるミューズリー!
ミューズリーは簡単に説明をすると、オートミールに今回のようにチョコレートやドライフルーツなどを混ぜたもの。
オートミールは鍋などでじっくり煮込むのに対し、ミューズリーは牛乳や水もしくはお湯を入れて混ぜて食べるものとなっています。
今回のものは100g入りで387kcal。水もしくはお湯を加えて食べるタイプです。
スープ
続いては粉末のスープです!
裏面に書かれているフランス語の翻訳を調べると「チキンクリームパスタ人参」と出てきたので、それらが含まれているスープ見たいです!
250mlのお湯を加えて作るみたいですね。
100gあたり381.7kcalと書かれてる気がしますが、さすがにそこまで高カロリーなはずはないので、何か読み間違えてると思います(笑)
サーモンパテ
お次はサーモンパテです!
さすがフランスですね。レーションにもこんなにおしゃれな食べ物が入ってます。
ただ、パテ類は一歩間違えるとクセがあって食べにくいものもあるので、その点についてどうなのか気になるところです。
100gあたり187kcal。
ガトーショコラ
次はなんと、缶入りのガトーショコラです!
缶に入ったガトーショコラもびっくりですが、レーションのデザートとして入ってるのもびっくりですね。
これもさすがフランス、という中身です。
110g入りで約282kcal。
スポーツドリンク(マンゴーティー味)
こちらは飲み物のスポーツドリンクです!
スポーツドリンクなのにマンゴーティー味?という点が気になりますが、パッケージは味が期待できそうですね。
500mlの水と混ぜて作り、カロリー量は368kcal。
アプリコットジャム
お次はアプリコットジャムです!
ビスケットに乗せて食べる形ですね。他には紅茶に入れて飲む人もいるようです。
25g入りですが、カロリー量は確認できませんでした。
ヌガーバー
次はおやつのヌガーバーです!
ヌガーはフランスの伝統的なお菓子で、卵白に砂糖やハチミツ、ドライフルーツなどを入れて煮詰めて作られます。
どのような味かはこの後の実食レビューでお届けします。
フルーツバー(ラズベリー)
お次もおやつのフルーツバー!こちらはラズベリー味です。
ゼリータイプのバーとなっています。
30g入りで約100kcalです。
チョコレート
またまたおやつのチョコレートです!
カカオ72%のダークチョコという点がフランスらしいですね。
38gで201kcal。
昔も今もレーションの定番と言えばチョコレートですね。
エナジーバー(バナナ味)
続いてはエナジーバーで、こちらはバナナ味となっています。
おやつ系は小さいものが多いのは、ちょっと手が空いた時などに少しずつ食べて空腹を満たすのと、小まめにエネルギーを摂取できるようにする工夫なんでしょうね。
21g入りで95kcalです。
エナジーバー(コーヒー味)
2つ目のエナジーバーはコーヒー味です!
こちらも同じく21gで95kcalとなっています。
食べ物は以上です!
続いてはアクセサリーパケット等をご紹介していきます!
RCIRのアクセサリーパケット(飲み物)
こちらは飲み物などが入ったアクセサリーパケット。
かなり頑丈なビニールで包まれているので、開封にはナイフが必須です。
左上からコーヒー、紅茶、紅茶(ミント味)、砂糖、塩とコショウ、ホットココアが入ってました。
一つ一つを解説するのはちょっと疲れるので、写真だけご覧ください!(笑)
思ったんですが、コーヒーや紅茶用のミルクは入ってないんですね。
他国のレーションとの違いの一つです。
アクセサリーパケット(簡易ストーブとその他)
簡易ストーブなどが入ったアクセサリーパケットです。
そして、中身は以下のものが入ってます。
着火剤、マッチ、簡易ストーブ、水の浄化剤、つまようじ、缶の取っ手、ゴミ袋が入ってました!
本当はこの他に小さい折りたたみタイプのスプーンが入ってるはずなんですが、ハズレを引いてしまったのでしょうか。。見当たりません。
メイン料理2つに対して着火剤は6個もありますし(しかも今回温めが必要なのは1つだけ)、水の浄化剤は今回特に使う用途が無いので、非常時のために取って置けるのは良いですね!
缶の取っ手はメイン料理の缶を火にかけた時に取り付けて、熱くなった感を直接触らずに持ち上げられるようにするものです。
ナプキン
最後はナプキンです!
MREなどのティッシュと比べるとサイズはかなり大きめで量もいっぱい入ってますね。
以上がRCIRメニューNo.5の中身の紹介でした!
長くなりましたが、次からは実食レビューに移りたいと思います。
レビューも長くなりそうですが、、お付き合いください!
フランス軍RCIRメニューNo.5の実食レビュー!
24時間用とはいえ、さすがにこの量を1日に食べ終わる気がしません(笑)
朝食・昼食・夕食の3食+間食という形でレビューしていきますが、実際は1日ではなく2日にかけて食べてるのでご承知おきください!
朝食
フランス軍のレーション全てに含まれているミューズリーをはじめ、ビスケット各種とアプリコットジャム、デザートにラズベリーバーと、少し軽めな朝ご飯でいきたいと思います。
ビスケットはチョコ、シリアル、塩味の3つ全て試してみます。
まずはコーヒーから
朝食なのでまずはコーヒーから!
ミルクは無いので砂糖のみでいただきます。
余裕で賞味期限内なので湿気でカビてしまってる事も全くありません。
ロースト感のある美味しいコーヒーです!
インスタントなので劇的に美味しいというわけではありませんが、酸味が強いなどのクセはなく、とても飲みやすいコーヒーになってます。
ミューズリーの味は?
水かお湯どちらでも作る事が出来ますが、Youtubeなどで事前に情報を収集したところ、お湯の方が絶対良いという意見があったので、今回はお湯で作りたいと思います。
ダークチョコのようなとてもリッチな味のミューズリーです!
甘さも強すぎず、ちょうど良いですね。
オーツ自体もお湯でしっかり柔らかくなるので、固すぎて食べづらい事もありません。
これがアメリカのレーションだったら恐らくいきなり砂糖爆弾のように甘いものが予想されますが、さすがフランス。
いきなり一品目からとても上品な味でした。
ビスケットの味は?
塩味は甘味もありながら、ほんのり塩味も感じられる、リッツみたいな味になってます!
シリアル味は塩気が無くてより甘さを感じられます。胚芽のつぶつぶ感が良いですね。固くて薄いダイジェスティブクッキーみたいな味です。
最後のチョコ味は甘さはシリアルと同じくらい。風味はダークチョコ寄りです。
MREのクラッカーのように他のおかずなどの主食として食べるというよりは、どれも単品で食べた方が満足できるビスケットになっています。
アプリコットジャムとの相性は?
アプリコットジャムはさわやかで甘酸っぱさのある美味しいジャムです!
米軍MREに入ってるジャムはいかにもアメリカンで甘いものですが、上品な甘さになっています。
3種類のビスケット全てで試してみましたが、シリアル味が一番合い、次に塩味。
チョコレート味には正直あまり合いませんでした。
ラズベリーバー
朝食の最後はデザートのラズベリーバー!
ラズベリーそのものをギュッと凝縮したような美味しいゼリー状のバーになっています。
とてもフレッシュで爽やかな味ですね。
砂糖でコーティングされてるものの、人工的に味付けした感じがしない、自然なラズベリーの味わいに仕上がってます。
柔らかくて食べやすく、パクパクと何個も食べたくなるようなデザートでした。
昼食
続いて昼食です!
選んだのはオリエンタルサラダ、スープ、ビスケット(チョコ味)、エナジーバー(バナナ味)、チョコ、コーヒーの6点。
スープの味は?
最初はスープからいただきたいと思います!
ボウルに中身を入れ、お湯を注ぐ形になります。
粉状のスープに、丸いものは乾燥したパスタでしょうか?
チキン系のとても美味しいスープです!
チキンの旨味と一緒にほんのりと甘さもあり、コーンスープを少し薄めたような味付けになっています。
丸いのは予想通りパスタ。赤いものは人参となっていました。
噛むと人参ならではの甘味としっかりとした香りが口の中身広がります。
レーション感は全く無い、とても美味しいスープでした!
オリエンタルサラダの味は?
続いてお昼のメインはオリエンタルサラダ!
こちらは加熱不要なので開けてそのまま食べる形となります。
お肉に豆類、赤いのはピーマンでしょうか?オニオンも入ってますね。
サラダと聞くと野菜がメインのものを想像しますが、お肉と豆中心の煮込み料理のようです。
カレーのような香りがする、少しスパイシーな味わいとなっています!
といっても辛いわけではなく、アクセントとしてスパイスが効いている程度でクセも全くありません。
お肉は鶏肉。豆の量が多めなので食べてて満足感がとても高いですね。
少しパンチが足りないのと味付けが薄めなので、付属の塩コショウを使ってみたいと思います!
塩をかけてちょうど良い味の濃さになりました!
コショウも粉状ではなく粗びきなので香りが良いですね。
温めずに食べて大丈夫か少し心配でしたが、むしろ冷たいままの方が素材の味がそのまま味わえてとても美味しいです。
肉と豆、野菜それぞれの旨味がしっかり楽しめる、おしゃれなカフェのデリとして出てきても全く違和感の無い一品でした!
バナナ味エナジーバーの味は?
次は昼食のデザート1つ目のバナナ味エナジーバー!
バナナの香りが広がる、ライスパフのようにシャリシャリと軽い食感のエナジーバナーとなってます。
ライスパフかと思いましたが、香りはどちらかというとオーツに近いですね。
表面は少し油っこいものの、食べていて油っぽさは感じません。
甘さ加減と香りどちらもバナナチップスのような味わいになっています。
大きさも小さめなので、時間が無くて小腹が空いた時にサクッと食べるのにちょうど良いエナジーバーでした!
チョコレートの味は?
昼食最後はデザート2品目のチョコレート!
こちらは甘さがかなり控えめでとても食べやすいチョコになっています。
カカオ72%だとそこそこのダークなので苦みも感じそうですが、口当たりがとても軽くて苦くなく、ミルク感も感じられます。
これが米軍のMREならきっと砂糖爆弾のような甘いチョコが入っているところですが、やっぱりフランスはちょっと違いますね。
カカオの香りもとても良い、クオリティの高いチョコでした!
スポーツドリンク
ここらへんで少し喉が渇いたので、マンゴーティー味のスポーツドリンクをいただきたいと思います!
500ml作れるので、空いたペットボトルで作っていきます。
写真だと少し分かりづらいですが、細かい顆粒とザラメのように少し大きめの顆粒が混ざった粉になってます。
紅茶とマンゴーの香りが程よく混ざりあったスポーツドリンクです!
スポーツドリンクではありますが、どちらかというと薄い紅茶寄りの味ですね。
それほど甘くはないものの、紅茶っぽい味付けをした砂糖水のような甘さで、日本だとちょっと飲みなれない味になっています。
以前レビューをしたロシア軍レーションのピーチジュースに近く、正直あまり美味しいとは言えません。
間食
続いて間食タイム!
サーモンパテ、コーヒー味のエナジーバー、ホットココア、ビスケット、ミントティーをいただきます!
ミントティーの味は?
最初はミントティーから。
袋を開けると爽やかなミントの香りが漂ってきます。
とても落ち着く味わいのミントティーです!
戦場などの過酷な現場用の食事であるレーションですが、これを飲めばとてもホッと出来そうです。
好みによって砂糖を入れるのもアリですが、個人的には入れずに香りを楽しみたい紅茶となっています。
サーモンパテの味は?
続いて間食メインのサーモンパテ。ビスケットと一緒にいただきます。
まずは開封して中身を見てみましょう。
スパムにように成型された塊になっているのかなと思ってましたが、もっと柔らかくて手作りのパテみたいです。
色もピンク色のものを想像してましたが、着色などはされていないそうな自然な色合いです。
まずはこのままで一口いただいてみます!
とても自然なサーモンの味がする美味しいパテです!
余計な味付けはされてなくてクセも無い、ほんのり塩味の優しい仕上がりです。
風味と食感はツナにも近いですね。
最低限の保存料以外、人工的な加工はほぼしていないと思われます。
そして、塩味のビスケットと相性が抜群です!
パテ自体が薄味なのでビスケットに含まれる塩分と甘みがちょうど良いバランスで混ざり合います。
言うまでもないかもしれませんが、チョコ味のビスケットとはさすがに合いません。
これは本当に美味しく、どんどん進んでしまいます。
もし同じような品の缶詰が日本のスーパーで売ってたら確実に買いだめしておきたいレベルで気に入りました。
昼食で食べたオリエンタルサラダに続き、とてもレーションとは思えないほどクオリティの高い一品でした。
ホットココアの味は?
次はホットココアです!
パッケージの裏面を見ただけだとどの程度のお湯の量で作れば良いのかがイマイチ分かりませんでしたが、きっと200mlくらいであれば大丈夫でしょう。
甘さ控えめで飲み心地がすっきりの美味しいココアです!
もしかすると200mlは少しお湯が多めだったのかもしれませんが、個人的には程よく薄めで飲みやすくなりました。
コーヒー味エナジーバーの味は?
間食の最後はココア味のエナジーバーです!
バナナ味のものと比べると、表面の油分は少なめ印象です。
食感はバナナ味と同様にシャリシャリで、オーツとコーヒーの香りが広がるとても食べやすいエナジーバーです。
口当たりで軽くて小さいので、一口でもいけちゃいますね。
夕食
最後の夕食になりました!
メインのビーフトルテリーニ、ビスケット(塩味&シリアル味)、紅茶、フルーツヌガー、ガトーショコラをいただきます!
昼食で食べたオリエンタルサラダは加熱不要だったので、ここで初めて簡易ストーブの登場です。
火を扱うのでちょっと緊張しますが、安全第一でメインの加熱から始めたいと思います!
ビーフトルテリーニを簡易ストーブで加熱
木のテーブルの上で加熱するので、燃え移ったり焦げたりしないようにアルミホイルを敷いてストーブを使います。
簡易ストーブの使い方は簡単で、上記写真の状態のまま、4辺を上側に折って真ん中に着火剤を乗せます。
ロシアのレーションも簡易ストーブで加熱しましたが、それと比べるとかなり安定感のある作りになってますね。
簡易ストーブで缶詰を加熱する場合はちゃんと開封をしないと大変なので、着火をする前にビーフトルテリーニを開封して取っ手を取り付けていきます!
ビーフトルテリーニの開封&取っ手取り付け
白いトルテリーニとオレンジ色のトマトソースがとても美味しそうですね!
開封をすると甘酸っぱいトマトソースの香りと中に混ざってるハーブの香りが少し漂ってきます。
そして、取っ手は手に持つ部分を写真のように折り曲げ、爪状になっている部分を缶に引っかける形で使います。
こんなに薄っぺらい金属の板で本当にちゃんと持ち上げられるのか心配でしたが、外れそうになる事もなく、とても安定してます。
着火剤に点火&ビーフトルテリーニ加熱
マッチの火をあてればすぐに着火し良好です。
そのまま上に缶を乗せてあとは待つだけ。
案の定、簡易ストーブの安定性がかなりあるので、缶がぐらついたり傾いたりする事はありません。
2~3分ほどするとグツグツと音が鳴ってきました。
このままだと底の方が焦げてしまいますので、熱が均等に行き渡るようにかき混ぜていきます。
ほんの5分ちょっと加熱をするだけで熱々に温まってくれました。
火はまだまだ燃えてますが、これ以上は完全に焦げそうなので火から下ろしていただきたいと思います!
ビーフトルテリーニの味は?
これまで食べてきたメインと同じようにクセが無い、とても美味しいトマトソースです!
オレガノやバジルなどのハーブも効いていて香りも良いです。
トルテリーニのパスタはアルデンテとまではいかないものの、歯ごたえも残っていて食感も良し。
米軍MREのトルテリーニはソースの味は美味しかったものの、中身はほんのちょっとしか詰まっていなくてあまり味わえませんでしたが、RCIRのこちらははっきりと見ても分かる量のお肉が詰まってますね。
そしてこのお肉も本当に自然な味わい。余計な味付けがされてません。
優しい最低限の味付けで、素材の味を活かしている仕上がりです。
唯一気になった点としては若干水分量が少ない事。
パスタが柔らかくなりすぎずに長期保存をするためには仕方ない部分かもしれませんが、もう少しソースの割合が多くても良いかなと感じました。
そして、せっかくコショウがあるので使おうと思っていたのに、あまりにも美味しくて気が付いたら使うのを忘れてしまいました。。
これもまたレーションとは思えない、とても美味しい一品でした!
ガトーショコラの味は?
続いてはデザートのガトーショコラ!
深みのあるチョコの味わいが広がり、とても滑らかな舌触りで美味しいです!
缶詰とは思えません。
甘さは控えめでとにかくチョコの香りが良いですね。
大きさは小さいものの、密度が詰まっているのでかなり食べ応えと満足感もあります。
チョコには体のストレスを軽減してリラックスさせる効果がありますが、食べていると幸せな気分になっていくような味わいです。
恐らくどの国のレーションにもこれ以上のクオリティのスイーツは無いのではないでしょうか?
ヌガーバーの味は?
食べ物の最後はヌガーバーです!
食べた事の無い方だと見た目からは分かりづらいですが、かなり柔らかくて食べやすく仕上がってます。
キャラメルよりもさらに柔らかいので、食べた時の歯切れも良くて食べやすいですね。
味については今回のレーションの中では一番甘さの強いものとなってます。
ただ、ブドウ、アプリコット、イチゴなどのドライフルーツが混ざっている事で単に甘いだけでなく、程よい酸味がアクセントになっていて爽やかな仕上がりになってます。
甘さと大きさがお茶菓子としてちょうど良さそうです。
食後の紅茶の味は?
いよいよ本当に最後の一品!食後の紅茶です。
ミントティー同様にティーバッグタイプ。
味はまぁ普通の紅茶ですね(笑)特別な感じはありません。
が、ガトーショコラにヌガーバーと甘いものが続いていたので、それをさっぱりさせてくれる美味しい存在です。
最後の最後まで味に全く妥協の無かった美味しいレーションでした。
おまけ:紙ナプキンはどう?
最後の紅茶を飲んでいる時にまだ紙ナプキンを使っていなかった事に気づきました!
他国のレーションと比べてどうなのか見ておきましょう。
開けて1枚出してみると、大きさもしっかりあって紙の質もとても良い頑丈なナプキンでした。
米軍MREのティッシュはまさにティッシュですし、ロシア軍IRPの紙ナプキンは安っぽいファーストフード店にありそうなものでしたが、こちらは触っただけで品質が違うのが分かります。
口回りを拭くにも、鼻をかむにも使えるほど柔らかい上質なものでした。
背面はテープになってるので、使ったらまた閉めておける部分も高ポイント。
やはり全てにおいて妥協の無いレーションでした。
まとめ
以上、フランス軍のレーションRCIPについての解説と、実際にメニューNo.5を食べてみた感想とレビューでした!
記事の文字数でいえばロシア軍のレーションよりも多い、当サイトで最長のレビューになってしまいましたが、最後までお付き合いいただきありがとうございます。
率直な感想は「さすが美食の国フランスのレーション」です。
記事中何度も同じ言葉を使ってしまいましたが、とにかく全てが高クオリティ、素材の味を活かす味付けで上品。
海外の食べ物は何かしらクセがあって日本人に合わないような事がありますが、そんな事もなく本当に食べやすいレーションでした。
3,600kcalはかなり量が多く、一般人であれば1箱で2日は余裕で持ちますし、簡易ストーブも付いてるので非常食としてはとても優秀ですね。
唯一、流通量が少なくて手に入れづらい点が残念です。
今回のメニューNo.5以外にも6個ほどストックしてるので随時レビューをしていきたいと思いますが、さすがに次回からはもう少し簡略化した形にしたいと思います。
みなさんも手に入れる機会があればぜひRCIPをお試しください!