南半球に位置するオーストラリア。
オーストラリア軍は、正式には「オーストラリア国防軍(Australian Defence Force)」という名で、主に国を守る存在である事を踏まえると、日本の自衛隊との共通点でもあるので少し親近感がわきますね(?)。
今回はそんなオーストラリア軍のレーション「PR1M」を入手したので、レーションの説明と実食レビューをお届けしたいと思います!
目次
オーストラリア軍のレーション「PR1M」とは?
オーストラリア軍のPR1Mは「Patrol Ration 1 Man」の略で、パトロール(偵察)部隊の兵士1人用のレーションとなっており、1袋で24時間分の食糧と飲み物が詰まっている、米軍のFSRと近い位置づけとなっています。
オーストラリア軍にはこれとは別に「CR1M(Combat Ration 1 Man)」という通常のレーションが存在しますが、これと比較して長距離・長時間に及ぶ任務を考慮し、総カロリー量は変えずにメインメニューをレトルトではなくフリーズドライに変更する等、重量をなるべくカットする工夫が施されてます。
レーションの製造年月日は外袋に印字されており、今回いただくのは2018年3月21日に最終梱包されたものです。
メニュー・重量・総カロリー等
PR1MのメニューはA~Eの合計5つあり、いずれも重量は2.5lbs(約1,133g程度)で総カロリー3,350kcal分の食糧が詰まっています。
約700gの差ではありますが、さまざまな装備品を抱えて長距離・長時間の任務を行う上でこの差はとても大きいですね。
当サイトでレビューしているレーションの中では、フランス軍のRCIRとほぼ近しいカロリー量です。
今回レビューするPR1Mの重さを実際に測ってみましたが、ほぼ規定ぴったりの1,147gでした。
オーストラリア軍「PR1M」の開封と中身確認
PR1Mの外袋は写真のとおり透明でシンプルなものとなっており、ビニールの厚さはMREやFSRと比較すると薄めで耐久力は少し劣るものとなっています。
開けるための切り口等は特にないので、袋上部をナイフで開ける形になります。
そして、全ての中身は以下のようになってました。
3,500kcal分なので、かなりの量ですね。
一部市販品なども混ざってますが、迷彩色であるサンドカラーがベースになっているのはまさにレーションという感じですね。
リーフレットにはレーションに関する総合的な情報や説明、外袋にも記載されていたアレルギーやそれ以外も含めた注意事項、広げると中にはメニューの詳細やカロリー、栄養表記などが記載されていました。
ちなみにこのリーフレットとこの後紹介する各中身も全て、カロリーはcal(カロリー)ではなく、kj(キロジュール)で記載されていました。
調べてみるとオーストラリアではどうやらキロジュール表記が標準となっているようです。
なお、カロリー量は分かりやすいようにkcalに変換して記載します。
パン
まず1つ目の中身はパンです。
オーストラリアのお隣のニュージーランド製ですね。パックご飯のような形をしたレトルトの袋になっています。
65gで約158kcal。
ビーフテリヤキ
続いてメイン料理1つ目の「ビーフテリヤキ」。
フリーズドライなので圧縮されて外から触るとカチカチです。
このままの重量は110gですが、お湯で戻した際は460gほどに。カロリーは約632kcalとなっています。
マンゴーラムカレー
メイン料理2つ目はマンゴーカレー!
こちらもビーフテリヤキと同様にカチカチに固まっていて、単体だと110gあります。
お湯で戻した際も同様に460g、カロリー量は約526kcalあります。
ミーゴレン
次はインスタントのミーゴレンです!
レーションで袋入りのインスタント麺はかなり珍しいですね。
裏面右下に記載されますが、インドネシア産のようですね。
お湯で戻した際はもう少し重量は増えますが55g入り、259kcalとなっています。
フリーズドライご飯
続いてはフリーズドライのご飯です!
日本だとアルファ米のご飯は非常食としても馴染みがありますが、フリーズドライはなかなか見かけないので味が気になるところです。
55g入りで、お湯で戻した際は205gになるようです。
カロリーは約219kcal。
ミューズリー
次はミューズリー、こちらは完全に朝食用ですね。
フルーツと種類入りのようです。
90g入りで316kcal。
ミューズリーはそのままでも食べられますが、お湯や水で戻した際は当然重量が増えます。
サスタゲン(SUSTAGEN)
次はサスタゲン(SUSTAGEN)というネスレ製の、ココアのような飲み物です。
調べてみると、ビタミンやミネラル、タンパク質などを含んだ飲むタイプの栄養補助食品みたいですね。
日本はもちろん、アメリカ圏でも見かけたや聞いた事が無いので、オーストラリアで主流の商品なのでしょうか?
60g入りで200mlの水か牛乳で混ぜて飲むようになっているようです。
カロリーは225kcal。
ステーキバー
次はステーキバー!いわゆるビーフジャーキーですね。
こちらはSUSTAGENと同様にスーパーなどでも売っている市販品のようで、「JACK LINK'S」というブランドはアメリカのものです。
25g、100gあたりのカロリーが310kcalなので、約78kcal。
ジャムサンドイッチビスケット
次はジャムサンドイッチのビスケット!
32g入り、外から触った感じだと2枚入っているようです。
カロリーは141kcal。
チョコレート
次はチョコレート!
とてもシンプルな「チョコレートレーション」という名前です。
50gで、130kcal。
ドリンクパウダー
こちらは飲み物のドリンクパウダー!
スポーツドリンク系の飲み物ですね。
35g入りで、500~600mlの水で薄めて飲む形になっています。
約129kcal。
M&M's
こちらは元々レーション用に開発されたチョコレート菓子のM&M's。
49g入りで約239kcal。
コーヒークリーム
続いてコーヒークリームです。
この後紹介するコーナーと紅茶はそれぞれ2つずつ計4つに対して一つですが、15g入りなので分けて使う前提なのでしょうか?
カロリーは83kcal。
ライフセーバー
こちらはライフセーバーという名前のお菓子です。
「マスク味」のようですが、日本だと聞き慣れない味ですね。気になるところです。
34g入りですが、カロリー量や原材料の記載はありませんでした。
マーマレード
続いてはチューブ入りのマーマレードです!
26g入り。
添加物等がほとんどなく、原材料が少なくてクリーンなマーマレードですね。
チューブ1本で67kcal。
ベジマイト
続いてはYEAST EXTRACT、いわゆる「ベジマイト」と呼ばれる品です。
色々な野菜などを発酵させてペースト状にした食べ物で、オーストラリアの国民食の一つとも呼ばれています。
15g入りで約28kcal。
ちなみに市販品のベジマイトであれば日本のネット通販でも簡単に手に入ります。
アクセサリー類
続いてはアクセサリー類です!
レーションの小さい品やゴミなどを入れるための透明なビニール袋、スプーン、ティッシュ、食器洗い用のスポンジ(?)マッチが入ってました。
マッチ
マッチの中身を確認したところ、通常のものが11本、耐風・耐水性のものが4本入ってました。
フタがしっかりしてるので簡単に水が入ったりはしなそうですね。
こちらは緊急時用として、どれかの鞄にでも忍ばせておこうかなと思います。
アクセサリーパケット
最後は飲み物等が入ったアクセサリーパケットです!
詳しく見ていきましょう。
アクセサリーパケットの中身
中身は左上からガム×2、輪ゴム×2、謎の数字が印字された紙、コーヒー×2、砂糖×2、紅茶×2、ブラックペッパー、塩、タバスコでした!
砂糖は1袋28kcalあるので、2つ合わせて56kcalですね。
以上がPR1MメニューBの中身でした!
規定の3,350kcalより64kcalほど少ないですが、カロリー量の表記が無かったライフセーバーとガムなどを足せばちょうどくらいなのではないでしょうか。
さて、この次からは実食レビューに移っていきます。
朝・昼・夕に加え、おやつという形でレビューしていければと思います!
オーストラリア軍「PR1M」の実食レビュー【朝食】
それではここからは実食レビュー、まずは朝食です!
鉄板であるミューズリーを中心にシリアルバー、サスタゲン、コーヒーにフルーツバーをいただきたいと思います。
ママレードはパンに塗る事も考えましたが、ベジマイトがあるのでミューズリーに入れて味変を楽しむ事にします。
コーヒーの味は?
朝といえばまずはコーヒーですね。
どの国のレーションにも入ってる定番です。
フリーズドライの、ごく普通なインスタントコーヒーです。
パッケージがビニール製なので、紙がベースとなってる米軍MREのそれのように湿気が入って傷んでしまう事も無さそうですね。
お砂糖も特に湿気が入ったような形跡も無し。
酸味が少なく、ロースト感があって苦みの強いパワフルな味のコーヒーです。
インスタント感はありますが、とても美味しいですね。
砂糖を入れたましたが、ブラックの方が美味しいかもしれません。
2つ目のコーヒーはそのままブラックで、もう一つの砂糖は紅茶を作る際に使ってみようと思います。
SUSTAGENの味は?
続いてはココアみたいな飲み物と思われるサスタゲンです!
裏面左下に作り方が書いてあり、200mlの水か牛乳を入れて飲むようですが、戦場で牛乳は無いと思うのでもちろん水で作ります。
こちらが中身の粉です。
香りは通常のココアとほぼ変わらないですね。
水を注いだばかりの状態だと200mlだと足りるか疑問でしたが、しっかり溶かせば大丈夫そうです。
ココアならではの溶けにくさなので、すぐ飲まずに少しだけ時間を置いた方が良いですね。
実際の味ですが、口当たりは少しねっとりとしてます。
ミルクの味わいが強く、ココアというよりも、ココア風味のミルク系飲料といった印象です。
かなり甘いのかなと思いきや、割と控えめでしつこさはありません。
ただ、口当たりがねっとりしてるのでゴクゴク飲むという感じではありませんでした。
ミューズリー&ママレードの準備
次は朝食のメインであるミューズリーです!
コーヒークリームはコーヒーには使わず、こちらで使わせていただきます。
砂糖を混ぜても良いと書いてありますが、それだとただ甘くなるだけなのでママレードを使わせていただきます。
そして中身がこちらです。
袋の状態だと少なく感じましたが、実際に器に開けてみると思っていたよりも量があります。
そのままでも一応食べられるためか、特にどれくらいの水を加えるのが良いか書かれていません。
水っぽくはしたくないので、少しずつ加えながら調整していきます。
まずは100ml程度入れてみましたが、ちょうど良さそうですね。
ミューズリー&ママレードの味は?
香りは少し弱めですね。まずはそのままで。
オーツなどの香りがそのままダイレクトに感じられ、余計な味付けなどはされてなく、ドライフルーツの自然な甘味が味わえます。
オーツの噛み応えと柔らかいフルーツ、カリっとしたカボチャの種と、色々な食感が楽しめて良いですね。
食べ応えがあります。
レーズンが酸味と甘みを、パパイヤは南国っぽい雰囲気の甘味を与えてくれています。
さらに味を広げるためにコーヒークリームとママレードを追加してみましょう。
クリームは1袋だと多すぎそうなのでまずは1/3程度。水っぽさが減り、より滑らかな舌触りになりました。
次にママレードを入れてみましょう。
ママレードは今ではあまり見かけない、キャップの先端を押し込んで開けるタイプです。
ミューズリーに混ぜる前に、ママレードをそのまま味見してみましょう。
オレンジの苦みと甘みの詰まった、美味しいママレードです。
果肉もしっかり残ってます。
ミューズリーに加えると全体に甘味と柑橘系の香りが加わり、とても複雑でリッチな味わいになりました。
全体的にまだ水っぽさがあり、個人的な好みだともう少し水の量を少なくしても良かったかもしれません。
という事でクリームは紅茶かコーヒーのためにとっておく予定でしたが、もっとミルク感も欲しいので残りを全部入れることとします。
水っぽさも薄れ、これで完全にミューズリーの味が完成しました。
シリアルバーとフルーツバーも朝食で食べる予定だったが、これ以上連続して食べると短時間で糖分の摂りすぎになりそうなので、少しだけ時間を空けてからいただきたいと思います。
フルーツバーの味は?
1時間ほど空けて、フルーツバーをいただきます!
色合いは真っ黒に近いですね。製造してから間もないPR1Mの動画レビューを見た事がありますが、もっと赤みがかっていたので、時間経過でこの色になったようです。
実際に原材料を見ると、添加物は香料くらいでした。
ラズベリーを凝縮したような香りです。
とても柔らかくて歯にくっつくような食感、酸味があってベリー系の自然な甘味と酸味、苦みが混ざった味になっています。
フルーツの味を凝縮した味わですね。
砂糖なども使われてないので、とても自然な味わいが楽しめました。
シリアルバーの味は?
続いてはシリアルバーです!
フルーツバーまででお腹いっぱいになってしまったので、実際は後日いただきました。
オーツにチアシード、ひまわりの種などが入っているのは見てすぐに分かりますね。
もちもちとした柔らかく、小麦等の香りと食感が感じられ、フルーツ由来の自然な甘さが楽しめます。
ミルクのようなクリーミーな香りもあり、こちらは恐らくバニラ由来のものですね。
胡麻より一回り小さいチアシードによってプチプチとした食感も楽しめるシリアルバーとなっています。
以上がPR1Mの朝食でした!
数時間空け、昼食に移りたいと思います!
オーストラリア軍「PR1M」の実食レビュー【昼食】
続いては昼食です!
ビーフテリヤキをメインに、主食としてミーゴレン、デザートのフルーツバーに飲み物はスポーツドリンクと紅茶をいただきます!
スポーツドリンク
まずは飲み物類から。
スポーツドリンクはどこかに小さい穴が開いてしまっていたのか、中が少し固くなってしまっています。
湿気が入っていた事で少し固まっていましたが、品質は特に問題無さそうです。
ここに水を500~600mlほど加えます。
着色量ゼロではありませんが、米軍MREの飲み物と比べればまだ自然な色合いですね。
一部固まっていた部分が溶けるのに時間がかかりましたが、全体的に溶けやすいので作り終えるのにそこまで時間はかかりませんでした。
シトラス系の香りがするスポーツドリンクです。
なぜか考えましたが、恐らく「砂糖」が使われているからですね。
日本でも海外でも、ジュース等に砂糖が使われている事は実は少なく、実際ほとんどが「果糖ブドウ糖液糖」です。
これと比べて砂糖を使った場合は口当たりに違いが出るのだと思われます。
甘すぎたりはしませんが、少し口の中に残るとうな甘さです。
喉越しすっきり、という感じではありませんが、無理やり何かの味にしたような人工感は無いので美味しくいただけるスポーツドリンクでした。
ミーゴレンの準備
続いてはメインの主食、ミーゴレンを作ります!
400mlのお湯で2~3分、その後お湯を捨てるとなってますが、お湯は捨てずにメインにも使います。
袋の中身がこちら!
粉状の調味料と、液体の調味料が入ってますね。
時間が経ってるせいか麺は少し油の酸化した香りがします。
お湯を入れ、4分待ちます。
粉の調味料を入れ、
その後に液体の調味料を全て入れて混ぜれば完成です!
ミーゴレンの味は?
残念ながら麺は油が酸化してしまっていて香りに独特のクセがついてしまってますが、ソースはかなり美味しく、賞味期限内ならかなり満足できる一品かと思います。
フライしたオニオンがカリカリで、そこに甘じょっぱいソースが絡まって食欲をそそる仕上がりです。
今回は昼食の主食としていただきましたが、ちょっとした小腹満たしに良いですね。
ビーフテリヤキの準備
次はメインのビーフテリヤキです!
350mlほどのお湯で作るので、ミーゴレンを作る際に使ったお湯を使うのでちょうど良い量かと思われます。
袋を開けると中にはさらに紙袋に入ったビーフテリヤキがありました。
紙袋は油分を吸収しないような、ツルツルとしたものとなっています。
見た目はこれまで食べてきたフリーズドライ食品となんら変わらないですね。
ミーゴレンがちょうど出来上がったので、中身を紙袋からレトルトパウチの外袋に移し、お湯を注いでいきます。
ビーフテリヤキの味は?
お湯を入れたら15分程度待ち、完成したのが以下です。
フリーズドライなだけあって、かなりクオリティの高い味ですね!
まず最初に牛肉の旨味と食感がしっかり味わえます。
テリヤキと言いつつ甘さはそこまでなく、素材の味が活かされた、どちらかというと海外のビーフシチューという印象です。
見た目では分かりづらいですが、牛肉の噛み応えはしっかりとしています。
辛いとまではいかないものの、クセが無い程度にスパイスで味付けされていて、ホワイトペッパー系の香りが目立ちますね。
塩気は若干強いですが、そこまで気になるほどではありません。
コーンなども入ってますが、牛肉以外の食感と味はあまり感じられません。
とはいえソースと牛肉に各食材の旨味は染み込むことで単調ではない複雑な味わいに仕上がっているのが良く分かります。
メイン料理がフリーズドライである米軍の寒冷地用レーションMCWも美味しいですが、これは一歩上を行くレベルですね。
お湯で戻すと460gとそこそこ量があるので食べごたえもしっかり。
そして、タバスコを使う予定でしたが、、あまりにも美味しすぎて使うのを忘れてしまいました。。
以上が昼食でした!
少し時間をおいておやつをいただきます!
おやつ(パン+ベジマイト)
午後のおやつとして、パンにベジマイトを塗っていただきたいと思います!
まずはパンの開封から。
MREのパンと違ってとてもフワフワで柔らかいですね。
ベジマイトの容器はママレードと同様に、キャップの先端を使って開けるタイプです。
なかなか例えづらい味ですね。
日本だとなかなか味わえない、塩気があって薬っぽいような、正露丸から苦みを無くしたような味に感じられます。
そのままだと味が濃すぎるのでパンに塗ってみましたが、それでも量が多すぎたようで、とにかく塩気が強いおやつになってしまいました。
パン自体はクセが無く、特別甘味があるわけでもない、とてもニュートラルな味でした。
まだベジマイトを食べた事がなくて今後食べる可能性がある人に向けると、少しの量だけで十分なのでご注意ください!
オーストラリア軍「PR1M」の実食レビュー【夕食】
次は夕食です!
メインはマンゴーカレーにご飯、デザートにチョコレート、飲み物は紅茶をいただきます。
紅茶の味は?
最初に飲み物の紅茶の準備です!
砂糖7gは少し多すぎる気がするので、半分程度の量を使いたいと思います。
ティーバッグはごく普通のものですね。
Bellというブランドはオーストラリアだと有名なのでしょうか?
お湯を入れて数分待ちます。
特別な味ではありませんが、クセがなくてとても澄んだ味わいの紅茶ですね。
程よく渋味があるので飲みごたえもしっかり。
砂糖を半分にして甘さを控えめにしたのも良い判断でした。
マンゴーカレーとライス準備
次へメインの準備に取り掛かります!
どちらもフリーズドライなのでお湯を入れて作りますが、より時間のかかるマンゴーカレーの方から作っていきます。
お昼に食べたビーフテリヤキ同様、お湯を入れて15~20分で完成します。
中身もビーフテリヤキと同様に紙袋で包まれていました。
こちらもフリーズドライらしい見た目ですね。
外袋に移します。
お湯を入れる前はほんのりとラム肉ならではの香りが感じられ、お湯を入れるとさらにそれが広がります。
この段階だとまだスパイシーなカレーの香りは感じられないですね。
あまり水っぽくしたくないので、表記より少し少なめ、約300mlのお湯で戻作ります。
マンゴーカレーを待つ間に、次はライスの準備をしましょう!
ライスは必要な時間が5~10分なので少し遅らせてお湯を入れます。
日本のお米よりも少し長めですね。
そのままでだと何も味付けしていない煎餅のような、お米を揚げたような香りがします。
表記通り約150mlのお湯を入れました。
あとはこのまま出来上がるのを待ちます!
マンゴーカレーとライスの味は?
15分経ったので実食に移ります!
マンゴーカレーは美味しそうなラム肉の香りが漂ってきますね。
お湯の量は少なめにしましたが、まだ少し水っぽくも見えます。
お米はお湯を吸ってあきらかに量が増えましたね。
かなりパラパラとしているので、もしかするともう少しお湯の量が多くても良かったのかもしれません。
メインのカレーは全体にラム肉の香りが付いてますね。塩気が少し強めで後から少しピリッとしたスパイシーさが顔を出します。
やはり日本のカレーは独自の進化を遂げた食べ物なので、想像していたカレーというよりもシチューに近いような感覚の味に仕上がってます。
名前にマンゴーとあるので甘味のあるものを想像していましたが、一切なくてマンゴー感はゼロです。
とはいえ、フリーズドライなのでやはり味のクオリティはとても高く、ラムにおいてはきちんとお肉の部分と脂肪の部分、筋などが食べていてはっきりと分かります。
お米は日本で食べ慣れたものとは程遠く、東南アジアなどで食べられるものに近いですね。
ただ、これはこれで決して不味くはなく、こういうものと思ってカレーと一緒に食べれば悪くありません。
食べ進めていくと口の中に残ったスパイスの香りが増えるので、カレー感が少し増していきます。
あまり合わなそうなので使うかどうか迷いましたが、この味ならタバスコを加えても良さそうなので使って刺激を足したいと思います。
少し酸味と辛味が増してさらに美味しくなりました。
ついでにブラックペッパーも使ってみましょう。
ブラックペッパーは粗びきの、とても香りが良いものを使ってます。
さらに刺激が加わり、これによってマンゴーカレーの味が完全に完成しました。
分けたままだと食べづらいので、残りのライスは全部カレーに混ぜて最後はいただきます。
混ぜる事でお米のパサパサ感が薄れてくれました。
お米とカレー両方合わせるとそれなりの量があり、これだけで食事として十分満足できました。
デザートのチョコレート
夕食のデザートはチョコレートをいただきます!
製造からかなり時間が経ってますが、中身はどうでしょうか?
もっと油が分離していて真っ白になっているかなと思いきや、そこまでではないですね。
味は少しだけ酸化したような油の香りも感じますが、気になるほどでありません。
ごく普通のミルクチョコレートですが、チョコレートよりもミルクの香りの方が目立ち、どちらかというとホワイトチョコに近いようにも感じます。
甘さは、普段あまり甘いものを食べない身からすると、半分ほど食べれば十分な口直しになって満足できますね。
この後紹介する、M&M'sの方がチョコレート感があります。
食後のガム
夕食の最後に、食後のガムをいただきます!
味はごくシンプルなミント味のガムですね。
見た目は固そうですが、以外と柔らかくて食べやすいのが嬉しいです。
おやつ(その他)
さすがに1日で全てを食べる事は難しいので、いくつかの品は後日、ランダムおやつとしていただきました。
最後に、これらをレビューしていきます!
ビスケットの味は?
ビスケットは紅茶と一緒にいただきました。
クッキーはサクサクでとても香ばしく、バターの香りがしっかり感じられますね。
中のフィリングはストロベリーですが、全体的に甘すぎず、フルーティな香りがとても美味しいです。
紅茶ととても良く合いましが、コーヒーと合わせたらさらに美味しそうです。
ライフセーバー
真ん中に穴が開いているのが特徴の、ライフセーバー。
色々な味のライフセーバーがありますが、ムスク味はどうなのでしょうか?
フローラルでバラを感じるような香りですね。
舌触りが少し粉っぽい飴ですね。
味も香りと同様にバラのような香りですが、少しトイレの芳香剤のそれのようにも感じられ、人によってはあまり好んで食べられないかもしれません。
粉っぽい舌触りも相まってトイレの芳香剤や洗剤を食べてるような気分になりました。。
これは全部食べ終わるのにかなり時間がかかりそうです。
M&M's
こちらは米軍MREをはじめ、レーションでは定番のM&M's!
M&M'sはピーナッツ入りのものなど色々ありますが、一番オーソドックスなものです。
米軍が溶けないチョコレートを希望した事で誕生したカリカリのコーティング、中はしっかりチョコレートと、食べ慣れた懐かしい味でした。
ステーキバー
一番最後はステーキバー!
本来密封されてるはずが、若干空気が入ってしまってるようですが、中身は無事でしょうか?
元々水分がほとんどないビーフジャーキーなので、中身は無事でした。
肝心な味は塩気が少なめ、どちらかというと甘味が目立つテリヤキ風のジャーキーとなっていました。
時間が経ってるので乾燥していて固いものの味はとても美味しいですね。
あとからブラックペッパーの香りと辛味が口の中に広がります。
米軍MREのジャーキーは時間が経つとしょっぱいだけですが、こちらは甘味があるおかげでとても美味しく食べられます。
まとめ
以上、今回はオーストラリア軍の24時間用レーション「PR1M」の実食レビューでした!
これまで各国のレーションを色々食べてきましたが、その中でもフランス、ロシアに次ぐ美味しさなのではないでしょうか。
メイン料理がフリーズドライだったので味のクオリティも高く、とても満足ができるレーションでした。
機会があれば次はオーストラリア軍もう一つのレーション「CR1M」もレビュー出来ればと思います!