ホテルなどの朝食で和食か洋食を選べるとしたら確実に洋食を選ぶ派です。
パンとコーヒーにベーコンやソーセージ、卵料理など、これぞ朝食という定番ものがやっぱり良いですね。
卵料理には目玉焼きからオムレツまで色々ありますが、その中でも定番といえばスクランブルエッグなのではないでしょうか。
作る方も簡単ですし、色々な具材を混ぜて作れるのも良いですね。
今回は米軍の寒冷地用レーション「MCW」のメニューNo.10「SCRAMBLED EGGS WITH CHEESE, WESTERN STYLE」の実食レビューをさせていただきます!
スクランブルエッグなので朝食用という立ち位置のようですが、どんな内容になっているのでしょうか?
目次
外装と内容物
今回レビューさせていただくはSOPAKCO社製造、2019年製のものです。
これまで当サイトでレビューしてきたMCWはワーニック社製のものだったので外袋にデートコードの記載がありませんでしたが、今回のものはしっかりと印字されていました。
レビュー時点で製造から5年8ヶ月近く経ってますが、MCWのメイン料理はフリーズドライ食品である事と、他の品もパッケージにダメージがあったり、よほど劣悪な環境で保管されていなかった限り問題無く食べられるでしょう。
なお、MCWやMREの製造会社や製造日を示すデートコードの読み方等については下記「MREとは?」の記事で解説してるので、詳しく知りたい方はこちらもぜひご覧ください!
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それでは実際に中身を見てきましょう!
開封&内容物確認
MCWの外袋はMREのそれと比較をするとより厚めで頑丈に出来ているのでMRE以上に開けづらい事が多いですが、今回はすんなりと上部から手で開ける事が出来ました。
そして、中身は以下のようになっていました!
以下が今回のラインアップです!
内容物
スクランブルエッグ、グラノーラ、メープルマフィントップ、チェダーチーズプレッツェル、シナモントースターペーストリー、チョコヘーゼルナッツココア、オレンジジュース、アクセサリーパケット、スプーン
メインのスクランブルエッグとグラノーラはまさに朝食用のメニューといったところですね。
それぞれ一つずつ詳しく見ていきましょう!
スクランブルエッグ
まずは今回のメイン、スクランブルエッグです!
WESTERN-STYLE SCRAMBLED EGGSなので、正確には「西洋風スクランブルエッグ」ですね。あえてこの名称になっているのはMCWには他にもスクランブルエッグのメニューがあるからだと思われます。
フリーズドライで真空パックされているので詳しい栄養表示は読めませんが、1袋75g入りでカロリーは400kcal。
グラノーラ
続いては同じくフリーズドライ食品であるグラノーラです!
MREに唯一、朝食用であるメニューNo.20に入ってるグラノーラと同じ品ですね。
57g入りで240kcal。
デートコードは8325と、こちらは2018年製のものでした。
チェダーチーズプレッツェル
続いてはチェダーチーズ味のプレッツェルです。
こちらはMREでもちょこちょこ見かける事ができ、おやつにちょうど良い品となっています。
51g入りで240kcal。
シナモントースターペーストリー
次はシナモントースターペーストリー、名前だけ聞くとパッとイメージできませんが、実は欧米では有名な、ケロッグ社の「Pop-tarts(ポップタルト)」という、朝食や3時のおやつとして定番なお菓子となっています。
1枚49.8g、カロリーは210kcal。
そして、こちら中身は普通の市販品なので、食べたければ楽天市場やAmazonで簡単に手に入れる事が出来ます。
色々な種類の味がありますが、今回MCWに入っていたものと全く同じ味のものもあるので、気になる方は是非一度試してみてください。
メープルマフィントップ
続いてはデザートのメープルマフィントップ!
マフィンの上の部分だけ、という名前のままの品です。
62g入りで280kcal。
こちらもMREでよく見かける事ができる品ですね。
チョコヘーゼルナッツココア
続いては飲み物のチョコヘーゼルナッツココア!
MREにもよく入っていますが、個人的には一番お気に入りのドリンクの一つです。
35g入りで140kcal。
写真だと少し見づらいですが、右下に印字されているデートコードは8323なので、グラノーラと同様に2018年に製造されたものでした。
オレンジジュース
続いて飲み物2つ目のオレンジジュースです。
3.8gと中身はかなり少ないですが、人工甘味料タイプなので、これだけで約600mlのオレンジジュースが作れてしまいます。
砂糖は使っていないので、カロリーは5kcalとかなり少なめです。
その他付属品
そしてこちらが各MCW共通で入っている、アクセサリーパケットとスプーンです。
アクセサリーパケットの中身は以下のとおり。
左上からホットソース、コーヒークリーム、コーヒー、マッチ、ティッシュ、シナモンガム、砂糖、ウェットティッシュとなっていました。
よく見るとマッチのホチキス部分が錆びているので、どこかで水分が紛れ込んだみたいですね。
このパターンだとコーヒーがカビてしまっていることも多いんですが、果たしてどうなのでしょうか?
2019年製MCWメニューNo.10の実食レビュー
それではここからは実食レビューです!
今回のメインはスクランブルエッグとグラノーラ、これらをいただく前にまずは飲み物から作っていきます!
コーヒーの味は?
カビてしまっていないか心配だったコーヒーですが、開けてみたところ問題ありませんでした!
という事で付属のクリームとお砂糖も入れ、お湯を沸かして作っていきたいと思います。
味自体は何の変哲もない、インスタントコーヒーの味です。
普段飲む分には普通ですが、寒冷地だととても心温まりそうです。
オレンジジュースの味は?
次はオレンジジュースを作ります!
約600mlとけっこうな量が作れるので、グラス等ではなくペットボトルに粉と水を入れて作っていきます。
粉はややオレンジがかった色です。
とても溶けやすい粉なので、水を入れて良く振ればすぐに完成します。
個人的に人工甘味料は飲んだ後に変な甘さが口の中に残るのであまり好きではないのですが、こちらのオレンジジュースはそれがなく、とてもすっきりした味わいでとなってます。
水を多めに入れれば甘さも抑えられるので、ゴクゴクと飲めてしまいますよ。
チョコヘーゼルナッツココアの味は?
次はチョコヘーゼルナッツココアを作ります!
水かお湯どちらでも作れますが、今回は水でいきます。
粉自体は何か特別なものではなく、普通のココアと一緒ですね。
水を約180mlほど入れて良く振ればすぐ完成です。
ココアはお湯でないとなかなか溶けないものも多いですが、こちらは水でも簡単に溶けてくれます。
シルキーで滑らかな口当たりで、とても飲みやすいですね。
仄かに香るヘーゼルナッツの香りが良く、例えるならヌテラを薄めて飲み物にしたような印象でしょうか。
もう少しヘーゼルナッツの香りがあっても良いかなと感じますが、それでも米軍レーションのドリンクでは上位の美味しさです。
グラノーラの味は?
飲み物系の準備が出来たので、次はグラノーラから作っていきたいと思います!
約60~110mlの水を入れて作るので、今回は間をとって90mlくらいで作っていきます。
中には乾燥剤が入ってるので、水を入れる前にちゃんと取り出す必要があります。
グラノーラに乾燥したブルーベリー、粉状のミルクがメインですね。
一気に水を全部入れると溶けない部分などが出てくるので少しずつ加えていくのがコツです。
水を全て入れてかき混ぜると、グラノーラとバニラの香りが広がってとても美味しそうです!
味は甘さ控えめ、オーツにココナッツの食感と香りも加わってますね。
ブルーベリーはとても柔らかくて、酸味が良いアクセントです。
すっきりとした味わいなので朝イチに食べても重たくありません。
水は少し多かったかもしれません。好みによりますが、80ml程度だとちょうど良さそうです。
水が多かったので最後は飲み物のように飲みほした。
スクランブルエッグの準備
いよいよメインのスクランブルエッグです!
パッケージには8oz(約230ml)のお湯で作ると書かれてますが、表記通りの量だと水っぽくなりすぎる事が多いので、今回は約190ml程度のお湯で作っていきます。
見ただけで各食材が何なのか、とても分かりやすいですね(笑)
袋を開けたので原材料等がやっと読めるようになりました。
栄養表記もこれでちゃんと読めます。
それでは、グラノーラと同様に少しずつお湯を加えていきます。
まずは1/3程度から。お湯を入れるとすぐにピーマンやスモーキーなベーコンの香りが広がります。
そして残りのお湯を全て入れてよくかき混ぜていきます。
あとは袋上部を締め、10分程度待ってからいただきたいと思います!
スクランブルエッグの味は?
10分ほど経ち、見た目的にも完全に出来上がりです!
お湯を入れた直後よりもさらに香りが良いですね。
ピーマンの苦みにオニオンの甘味、スモーキーで塩気のあるベーコンと、各素材の味がしっかりと分かってとても美味しいですね。
特にベーコンが全体の味を整えている印象です。
チーズ入りですが、味としてはあまり感じられません。
卵は少しお湯の浸透が足りてなく、周りは水っぽく中は若干固めの食感が残っていてボソボソ感もありますね。
今回はお湯を入れて10分程度でいただきましたが、もう5分程度待ってもよかったかもしれません。
さすがに作りたてのものには負けますが、味としては十分。やはりフリーズドライ食品は味のクオリティが高いですね。
このままでも十分美味しいですが、刺激の追加と味を広げるためにホットソースも入れてみましょう!
程よく刺激が加わって最高です。
ホットソースはブランドものではありませんが、タバスコとほとんど変わらない味なのでそこまで辛くなく、酸味とのバランスが絶妙です。
手元にあるなら、追いブラックペッパーをしたらさらに美味しくなりそうですね。
他MCWのメニューはメインの量がかなり多めですが、それと比べると味も重すぎず、朝食にちょうど良いメニューです。
重たすぎないとはいえ、グラノーラと合わせるとそれなりの量なので、この後続くレビューは少し時間を空けていただきました(笑)
シナモントースターペーストリー(ポップタルト)の味は?
続いてはこちらもアメリカ圏では朝食として定番の品、ポップタルトです!
元々トースター等で温めて食べる事も多いですが、戦場だとそうはいかないので、このままいただきます。
シナモンの香りをしっかり感じる事ができる、甘味が強めのフィリングですね。
ポップタルト自体がかなりアメリカンな甘さの目立つお菓子ですが、その中だけで比較すれば少し抑え目です。
外側にかかってるフロスティングのシャリっとした食感も美味しいですね。
かなり甘めではありますが、縁部分が良い口直しになります。
メープルマフィントップの味は?
続いてはデザートメニューのメープルマフィントップ!
まずは開封から。
袋を開けた途端、甘くておいしそうなメープルの香りが漂ってきます。
水分がしっかり残っててしっとりしてますね。
味もメープルの香りが広がる優しいものとなってます。
甘すぎず、かと言って控えめすぎずでデザートにちょうど良いバランスです。
表面は食感が少しシャリっとしてて、これが良いアクセントになってますよ。
ボソボソ感や口の中の水分が持っていかれるような事もなく、製造から5年超経ってると思えない味です。
チェダーチーズプレッツェル
次はおやつのチェダーチーズプレッツェル!
こちらは少し時間を空けていただきました。
香ばしくて塩気のある外側と、若干の甘味と塩気のあるチーズフィリングがとても美味しいですね。
香りは人口的ですが、チェダー系のチーズです。
通常のプレッツェルのように外側に付いてる岩塩がは少し強めの塩気を感じる事ができ、これがまたお酒と良く合って良いおつまみにもなります。
MCWをはじめ、MREも甘いものが多めのメニューが多いですが、塩気のあるこういう品は個人的にとても嬉しいところです。
まとめ
以上、今回は米軍の寒冷地用レーション「MCW」のメニューNo.10「SCRAMBLED EGGS WITH CHEESE, WESTERN STYLE」の実食レビューでした!
メインのスクランブルエッグはベーコンとピーマン、オニオンの香りと味わいをしっかり感じる事ができる、とてもクオリティの高い味わいでした。
さすがに通常のMREで採用されてるレトルトタイプだとそもそもスクランブルエッグという料理自体が難しいと思うので、その点はMCWの中でも特にならではな存在なのではないでしょうか。
日本で販売されているフリーズドライ食品といえば味噌汁などの汁物がメインですが、海外みたいにもっとこういう色々な料理があっても良いのになと思います。
海外からの輸入品であれば無くはないので、気になる方は一度試してみてはいかがでしょうか?
賞味期限が長く、非常時の備蓄としてもおすすめですよ。