当サイトで紹介をさせていただいているMREは非常食としてとても優秀ですが、同時に水も必要なものとなっています。
これはヒーターを使うための水ではなく、MREには一定の塩分量が含まれているため飲料としても必要なためです。
非常時のための食料はもちろん、水も同時に備蓄しておきたいところですが、どちらも賞味期限は付き物。
食料は賞味期限が切れたら早めに消費した方が良いのは分かるので常に一定期間で買い替えをしていくけど、水も同じように定期的に買い替えるべき?
今回はMREや非常食から少し派生して、非常時の「水」について解説させていただきます!
目次
非常事態時に必要な水の量
非常時に必要な水の量は大体1日あたり3リットル、そして最低3日分は確保しておいた方が良いとされています。
※参考:首相官邸
サバイバルという観点だと環境によって変わってくるので一概には言えませんが、飲むために必要な量は最低でも1日あたり1リットルは欲しいところです。
水は賞味期限が切れても平気?
ここで気になってくるのが水の賞味期限に関してです。
通常のミネラルウォーターだと大体1年程度、長くて2~3年程度となっており、備蓄用の水だと長いもので5年の賞味期限が設定されています。
せっかく備蓄してても非常時の際に飲もうと思っても賞味期限が過ぎてしまって腐ってて飲めない!って事が無いように定期的に買い替えている方も多いと思いますが、果たして本当にそうするべきなのでしょうか?
賞味期限と消費期限の違い
最初に「賞味期限」と「消費期限」の違いについて。
賞味期限はあくまでも「品質を保って美味しく食べられる(飲める)期間」とされているのに対して、消費期限は「製品が劣化せずに安全に食べられる期間」とされています。
※参考:グリコ
非常食として備蓄してる人も多い缶詰や加工食品は殺菌処理などもされていて簡単には痛まないので「賞味期限」が設定されているのに対して、お弁当や総菜などの自然な食材の状態に近いので「消費期限」が設定されています。
賞味期限の無い食品
参考までに、以下の食品はバクテリアや菌の繁殖がしにくいという事もあり、賞味期限・消費期限はありません。
賞味期限の無い食品
砂糖、はちみつ、塩、アルコール度数の高いお酒(ウォッカ、ウイスキー、焼酎等)
また、バターやギーなどの固形の油もかなり長い間保存が可能です。
レトルト食品の賞味期限に関して解説中!
-
レトルト食品の賞味期限に関して。期限切れても食べられるの?
非常食といえばレトルトパウチや缶詰に入ってるものがほとんどかと思います。 普段食べる用に購入したものであれば期限を切らす事はめったに無いと思いますが、非常時用に備蓄しているものだといつの間にか賞味期限 ...
続きを見る
水の賞味期限は実は「賞味」期限ではない
結論から申し上げると、水は賞味期限が切れても安心して飲めます。
封を開けてしまっていたり、容器に穴などが開いて雑菌などが入らない限り水は勝手に腐ったりする事はありません。
それなのになんで賞味期限が設定されているの?という疑問に関しては「品質を保って美味しく食べられる(飲める)期間」という、実に曖昧な表現にポイントがあります。
水に賞味期限が設定されてる理由
水に賞味期限が設定されている理由は主に以下の2点です。
・少しずつ水分が蒸発していく
・外の匂いが水に移ってしまうため
どちらもペットボトルの場合が当てはまってきますが、通気性(といっても粒子レベルですが)のあるペットボトルだと、長い時間が経つと少しずつ蒸発してしまい、内容量が変わってきます。
また、匂いの強いものの近くに置いておくとその匂いが中に移ってしまい、これら二点が「品質を保って」という部分に引っかかってしまうので賞味期限が設定されています。
決して「美味しく飲めなくなる」わけではありません。
ちなみに容器がガラスだとまた話は変わってきます。
ガラスは通気性が無いので超長期保存に適しています。
物によっては数十年という熟成を要するワインがガラスの瓶で保存されているのもそれが理由です。
備蓄用の水としてオススメのもの
ここまでの点を踏まえると、備蓄用に向いている水は以下の順番になるかなと思います。
- ガラスの瓶入り水
- 缶入りの水
- ペットボトル(〇年保存可能、と謳っているもの)
- 2Lなどの大容量ペットボトル
- 通常のペットボトル入りの水
- いろはす等の薄いペットボトル入りの水
上述したようにガラス瓶や缶であれば水の蒸発がペットボトルよりも少ないので備蓄には最適。
また、〇年保存可能と謳われているペットボトル入りの水は蒸発しにくい素材のペットボトルを使用しているので、長期保存に適してます。
最後に通常のペットボトル入りの水となります。
「いろはす」などは環境に配慮してかなり薄い素材のペットボトルになってるのでその分蒸発も早く、長期保存という点ではあまり向いてません。
時間が経つと上記写真のように徐々に凹んできます。
まとめ:水の賞味期限が切れたからといって焦って買い替える必要無し!
以上、今回は備蓄用水の賞味期限に関して解説させていただきました!
封が開いていない限り、水は腐る事はありませんので、賞味期限が切れたからと言って焦って買い替える必要は一切ありません。
1~2人暮らしであれば飲料用の水は500ml24本入りを1ケース、飲料以外の水は2Lのペットボトル数本に水道水を入れて常に備蓄しておけばいざという時のための備えが完璧なので安心ですよ!
オススメの非常食!
-
日本製レーション「THE 救難食糧 ER」の紹介とレビュー!自衛隊でも採用されている救難食糧
船舶の保安対策としてSOLAS条約(海上人命安全条約)というものがあります。 そしてこれに伴い、日本の船舶安全法では救命艇や救命いかだの等を設備する事が義務付けられていて、救難食料も装備する事になって ...
続きを見る